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外厩(がいきゅう)

   トレーニングセンター(トレセン)の外にある厩舎という意味。中央競馬において調教師は競馬会より
  トレセン内に一定数の厩舎(馬房)を貸与されていて、それ以外には厩舎を持てないことになっている。
  ただ、管理する馬の数は貸与される馬房数より多いため、故障馬や疲れのたまった馬など育成牧場
  などに預け、馬の入れ替えを図っており、厩舎によっては同じ育成牧場を使用するため、その牧場を
  『うちの厩舎の外厩』と呼んでいる調教師もいる。

 

飼い食い(かいぐい)

   馬の食欲のこと。『飼い食いが良い(悪い)』などと使われる。飼い食いが良すぎると馬体が絞りきれ
  ず太めになるし、また飼い食いが悪いときは体調に問題がある場合が多い。

 

外向(がいこう)

   馬が起立しているときの四肢の状態を「肢勢」といい、前から見て前肢がまっすぐなのを「正肢勢」と
  いう。これに対し足先が外を向いているものを「外向肢勢」といい、これを一般に「外向」という。

  =内向

 

戒告(かいこく)

   レースやその前後の過程で、公正かつ安全な競馬に対する注意義務を怠った騎手または調教師に
  課せられる制裁のひとつ。制裁の中では最も軽いもので、過怠金を徴収するには至らず、口頭で厳重
  に注意される。

 

外国産馬(がいこくさんば)

   外国で生まれ外国のセリなどで購入され日本に輸入された競走馬のこと。ただし日本軽種馬登録協
  会の繁殖登録をうけており、種付けのため外国に一時的に輸出された牝馬の産駒であって、日本で種
  付けされ外国で生まれたもので、当歳の12月31日までに輸入されたものは外国産馬としない。
  =マル外・外車

 

外国産馬混合競走(がいこくさんばこんごうきょうそう)

   中央競馬の番組のひとつ。外国産馬が内国産馬に混じって出走できる競走。=混合戦・マル混

 

外車(がいしゃ)

   外国産馬のこと。

 

飼い付け(かいつけ)

   馬に飼葉をあたえること。

 

飼葉(かいば)

   馬の食糧のこと。主に燕麦のことだが、青草・乾草・にんじんなど添加物をふくめ「カイバ」という。

 

返し馬(かえしうま)

   レースの始まる前にパドックから馬場にでてきた際に、発走までの10~20分ぐらいの時間に馬の
  脚慣らしや気分を落ち着かせるために走らせる行為。このときの動きで状態の良し悪しを見極めてい
  る人もいる。

 

掛かる(かかる)

   「引っかかる」の略。

  騎手が抑えてもいうことを聞かず突っかかるように行きたがる状態をいう。騎手と馬が折り合っていな
  い走りっぷりで、レースでこういう状態になると能力に影響することが多い。

 

格上げ(かくあげ)

   ひとつ上のクラスに上がること。現在の中央競馬は勝ち抜き制のため、1着になると次のレースから
  上のクラス(賞金の関係で同条件で戦える場合もある)で戦うことになる。

 

格上げ緒戦(かくあげしょせん)

   クラスが上がって初めてのレースのこと。

 

カク外(カクがい)

   ジャパンカップなどで招待される海外でレースデビューをしている馬。

  つく印は「カク外」となる。=外国馬
 

カク地(カクち)

   地方競馬所属のままで出走してきた馬。つく印は「カク地」となる。=地方馬

 

確定(かくてい)

   到達順位が決定すること。ただし競馬はゴールインして掲示板に着順がでたらそれで決定ではなく、
  入着馬の騎手は後検量を受け、規定以上の増減量がなかったかを検査し、さらにレースが公正に行わ
  れたか、進路妨害などの事故がなかったかなど確かめられた後着順確定の運びとなり、着順表示板の
  上の赤ランプが点灯される。

 

角馬場(かくばば)

   調教コースの内側に作られた小さな馬場で、周囲や走路を柵で囲った1周200~600㍍ほどの砂の
  コース。入厩間もない馬の初期の調教や気性の激しい馬の軽い追い運動に使われることが多いが、追
  い切る前のウォーミングアップにこの角馬場を利用している馬もかなりいる。

 

鹿毛(かげ)

   馬の毛色の1種。被毛は栗毛の帯赤褐色か帯黄褐色で、長毛(たてがみ・尾など)および肢端は濃淡
  にかかわらず黒色である。

 

駈足(かけあし)

   馬を速く走らせること。また、その走り方。=キャンター

 

化骨(かこつ)

   馬の成長に関する言葉で、骨組織の生成されたこと。『化骨がおくれている(進んでいる)』という

  ように使われ、強い調教が出来るかどうかなど化骨の進み具合で決められるようだ。満3歳くらいで

  できあがるとされるが、固体差もあり化骨の遅れている馬などは調教段階で故障が出たりすることも多い。

 

ガサ

   馬格のこと。大きな馬のことを「ガサがある」などという使い方をする。=ガタイ

 

貸服(かしふく)

   日本中央競馬会が一時的に貸す勝負服のこと。馬主が登録している服色(勝負服の色柄)を使用し
  て騎乗できない場合は服色変更を願い出て、裁決委員の許可を得て貸服を使用することとなっている。
  色は帽色(連番)と同じ基調となっている。

 

粕毛(かすげ)

   馬の毛色の種類の1種。暗灰色であるが白い刺し毛が混じっている毛色のこと。つまり頭部・四肢の
  下部および長毛(たてがみなど)は原毛色であるが、その他の部分に白色毛が混じっているものである。
  原毛色の違いによって栗粕毛・鹿粕毛・青粕毛などと区別される。

 

ガス腹(がすばら)

   「風気疝」といわれる病気でさくへき馬(俗にグイッポといわれ、空気を呑み込む癖で、馬栓棒などの
  突出物に門歯をかけ支点を求めて空気を呑み込むものが多い)に発生しやすい。原因としては粗剛な
  飼料・発酵性飼料の過食や運動不足などがあげられている。

 

過怠金(かたいきん)

   騎手・調教師・馬主・厩務員などが競馬施行規定に違反した場合に徴収される制裁金で、金額は違反
  行為の過程や事情によって異なり、最高10万円までとなっている。過怠金を徴収された場合はその氏
  名とその理由、金額が成績表および成績公報に記載される。

 

硬口(かたくち)

   騎乗者の意思を馬に伝える一つが「ハミ」だが、そのハミの操縦に抵抗したり、ハミを通して伝える騎
  乗者の命令に従順でない馬のことを言う。『口の硬い馬』や『ハミがかりの悪い馬』も同義語で、調教や
  レースで騎乗者の意に反して頭を上げたり、引っかかったりする馬のこと。

 

肩跛行(かたはこう)

   前脚の跛行(はこう)のこと。跛行の項参照。

 

肩鞭(かたむち)

   走行中に、肩の部分を鞭(むち)。で叩く行為。通常の尻ムチだと走法が乱れる馬に対して使う。仕掛け
  る合図の意味で軽く使うこともある

 

勝ち馬(かちうま)

   1着馬や優勝馬のこと。ただ、勝ち馬投票券(馬券)からみる「勝ち馬」とは複勝式を含めてその対象
  となる全ての馬を指す。

 

勝馬投票券(かちうまとうひょうけん)

   勝ち馬を予想して買い、的中すれば払い戻しを受けることができる券。単勝式・複勝式・連勝複式・連
  勝単式・ワイド・3連複などの種類がある。日本では10枚(100円)単位で買える。=馬券(ばけん)

 

勝馬投票所(かちうまとうひょうじょ)

   主催者が勝馬投票券を売っているところ。=馬券売り場・穴場

 

勝ち鞍(かちくら)

   1着に入ったレースの数。勝ち星。

 

ガフ

   陰門吸引症のこと。膣の中に空気が出入りし、そのため音を発する。その昔の感じから通称「ガフ」
  と呼ばれる。音を発するからといっても体裁が悪いくらいで別に支障はないが、膣口を縫合する手術で
  簡単に治るようだ。

 

カベ

   レース後に騎手の話の中に『直線入り口でカベになって…』などと使われるように、自分の進路の前に
  馬が並んでいるため出て行くコースのないこと。脚を余して負けたときなどによく使われる。

 

竈馬(かまどうま)

   生産牧場の経営の基盤となる繁殖牝馬のこと。

 

かむ・かまれる

   調教時において併せ馬で先着することを「かむ」といい、先着を許すことを「かまれる」という。

  しかし、本来「かむ・かまれる」は強いと思われる馬(格上馬)が弱いと思われる馬(格下馬)に

  遅れた場合のように、予想外の展開になったときに使われ、強い馬が順当に先着したときなどは「かむ」

  とはいわない。

 

カラ馬(カラうま)

   レース中に騎手が落馬して、騎手を乗せずに走っている馬のこと。逸走したり、競走を中止する馬も
  いるが、そのままレースに参加する馬もいて不利を受ける馬も多い。

 

仮柵(かりさく)

   芝コースにおいて芝の保護のために設けられる柵のこと。内ラチから5㍍とか10㍍とか一定の距離
  におかれる。以前は発馬地点が一定だったため仮柵をおくと助走距離が長くなるため、速いタイムが
  出やすく公式記録とならなかったが、現在は「移動柵」と呼ばれ、ゲート(発馬機)の移動によって一定
  の助走距離が保てることもあって走破タイムは公式記録とされ、レコードタイムも認められている。

 

ガレる

   馬体が細くなったり、毛艶がさえなかったりして元気のない状態のこと。見た目に肉づきが落ちている
  ようなときに使われる。東北や北海道ではげっそりすることを「ガオる」という地方もあり、その辺が語源
  と思われる。

 

変わり身(かわりみ)

   休養明けやレース間隔を開けた後一度レースを使ったことによって、状態がはっきり良くなり次のレー
  スで好走したとき『変わり身を見せた』という。一度レースを使うことによって、レース勘を取り戻し

  2戦目で実力を発揮するという例はよくあることだが、休養明け2戦目というだけで変わり身が期待され

  人気になることも多いようだ。また、新馬戦・障害入り緒戦のあとなどにも「変わり身」は使われる。

 

管囲(かんい)

   体高、胸囲ともに馬格(馬の大きさ)を測る基準のひとつで、前脚の膝と球節の中間の周囲のこと。
  平均18~20が普通で馬体は四肢によって支えられるので細いよりは太い方が丈夫といえる。体重が
  500㌔を超える馬も年々増えていて20を超える馬も多い。測尺の際は通常左前脚で測る。

 

雁行(がんこう)

   一般的には雁(がん)の行列の意から斜めに並んでいくことだが、競馬用語としては先行馬が先を争
  って数頭で並んで走っていること。実況放送などでよく使われるが、「併走」と区別しているアナウンサー
  もいるようだ。

 

カンカン

   負担重量のこと。帽子・鞭(むち)を除いて騎手をはじめ、馬の装具など競走馬の上に乗るほとんどの
  目方のこと。騎手の負担重量を計量する検量室のことを「カンカン場」といいここからきている言葉。
  また、斤量に敏感で重い負担重量を苦にする馬のことを「カンカン泣き」という。

 

カンカン場(カンカンば)

   検量室のこと。『貫を看る(みる)』場所から貫看(かんかん)場というのが語源とされる。

 

関西馬(かんさいば)

   中央競馬で、滋賀県栗東市にある「栗東トレーニングセンター」内の厩舎に所属する競走馬のこと。
  ⇔関東馬

 

含水率(がんすいりつ)

   馬場に含まれる水分の量を示す数値。赤外線水分計で測定し、馬場状態を判断する際参考にする。

 

環星(かんせい)

   額にある白斑が輪になっているもの。

 

関東馬(かんとうば)

   中央競馬で、茨城県稲敷郡美浦村にある「美浦トレーニングセンター」内の厩舎に所属する競走馬。
  ⇔関西馬

 

カンパイ

   スタートのやり直しのこと。外国人スターターが発走のやり直しのとき『カムバック』と言ったのを聞き間
  違えて「カンバイ」が転じて「カンパイ」になったとされる。

 

完歩(かんぽ)

   馬の歩幅。走行時の一完歩は7~8㍍前後。

 

冠レース(かんむりレース)

   企業や団体の協賛による競走。一部の地方競馬では、個人向けのプランも用意されている。

 

冠名(かんめい)

   馬主が所有馬の名前の頭や尾に付ける呼称。いわば姓のようなもの。

 

関与禁止(かんよきんし)

   競馬施行規定第120条に規定されている馬主、調教師、騎手、調教助手、騎手候補者、厩務員に対
  する処罰の1種。この処分を受けると、一切競馬に関係できなくなる。競走馬の血統を証明する書類を
  偽造・変造したり、不正に行使した者、など12項目がその対象となっている。

 

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