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配当金(はいとうきん)

   的中した「馬券(勝馬投票券)」に払い戻しされるお金のこと。単に配当ということもある。

 

廃馬(はいば)

   馬を廃棄(屠殺処分)にすること。また、その馬。

 

ハイペース

   前半のタイムが速く、上がりがかかるレースの流れ。⇔スローペース

 

馬運車(ばうんしゃ)

   「馬匹運搬車」の略。競走馬、馬術競技馬を輸送するための自動車のことであり、一般的には「馬バス」

  の愛称で知られている。

 

馬格(ばかく)

   馬の大きさを表す言葉で、『馬格がある』といえば、骨格が大きく外見大型馬ということ。馬体重でいえ
  ば480㌔を超すくらいの馬をいう。また『馬格がない』といえば小柄な馬のことを指す。

 

馬鹿つく(ばかつく)

   『馬鹿っ気を出す』ともいわれるが、「鞍上(騎手)」の意のままにならずレース中に大きく外にふくれた
  り、走路外に逸走したり、また急激に止まったりすることをいう。またこういう行為を頻繁にする馬のこと
  を「馬鹿つき馬」という。

 

歯がわり(はがわり)

   馬の歯は切歯・犬歯・臼歯からなるが牝馬には通常犬歯がない。人間と同じで乳歯が永久歯に抜け
  替わることを「歯がわり」というが、3歳から5歳の間に替わる。3歳春はこの歯がわりの時期になり、
  「クラシック」シーズンになると厩舎関係者の話の中に『歯がわりで…』と言われる事が多い。それはカ
  イ食いが悪くなるためで、馬によっては能力に大きく影響することもある。

 

白(はく)

   蹄のすぐ上にある白斑で、幅は脚の全周に及ぶ箇所があり、長さは管の半ばに達しないもの。
  =ソックス

 

馬具(ばぐ)

   馬につける装具の総称。鞍・馬銜(はみ)・手綱(たづな)・腹帯(はらおび)・鐙(あぶみ)など。

 

拍車(はくしゃ)

   馬具のひとつで、長靴のかかとに取り付けて馬の腹に刺激を与えるもの。「モンキー乗り」が主流の
  今の競馬では「拍車」を着けて乗ることは少なくなっているが、天神乗りの時代は拍車を着けることも多
  く、とくにずぶい馬には効き目もあった。一般用語でも刺激や力を加えて仕事の進行を促進させること
  を『拍車をかける』というが、競馬の社会でもここ一番の勝負のとき拍車を着けた事から、勝負態勢に
  入ったとき『拍車がかかった』などという言葉を使っていた。

 

白斑(はくはん)

   主に馬の頭部と脚に斑状に現れる白い毛色。

 

白面(はくめん)

   額から鼻にかけて続く白斑で、顔の半分以上が白いもの。

 

馬群(ばぐん)

   レース中に馬が一団となり、ひしめき合った状態。=馬の群れ・馬込み

 

馬券(ばけん)

   「勝馬投票券」のこと。現在中央競馬では単勝式・複勝式・枠番連勝複式・馬番連勝複式(普通馬連)
  ワイド(拡大馬連)・馬番連勝単式・3連複の7種類の馬券が発売されている。

 

跛行(はこう)

   歩様に異常をきたしていることをいう。負重するときに疼痛を示す(肢桂跛行)、挙楊時および前進時
  に疼痛を示す(懸垂跛行)、その両方が混在する(混合跛行)などがある。跛行の原因としては、骨・腱
  関節・筋肉・神経などの異常が考えられる。原因がはっきりしない場合は、原因があると推測される部
  位により肩跛行・寛跛行と呼ばれることもある。

 

馬術(ばじゅつ)

   馬を乗りこなす術。『馬術競技』

 

馬商(ばしょう)

   馬主の依頼を受けて馬を売買する人。=家畜商・エージェント・馬博労(うまばくろう)

 

馬身(ばしん)

   競馬で使う着差をあらわす距離の単位。馬の体が伸びきった姿勢で、鼻端から臀端までの長さをいう。
  1馬身は約0.2秒。

 

肌(はだ)

   「肌馬」の略。=繁殖牝馬

 

馬体(ばたい)

   馬の身体のこと。パドックなどで目にする機会があると思うが、馬それぞれに特徴があり、胴が長かっ
  たり、頸が短かったり、幅があったりする。理想的な馬体は「長腹短背」ともいわれたりするが、本当の
  ことはよく分からない。

 

馬体重(ばたいじゅう)

   馬の体重のこと。競馬の当日各馬の体重は発走の1時間30分前に、装鞍所において係員の前で量
  られ、この計量は下見所(パドック)や場内およびウインズのテレビなどで発表される。中央競馬では昭
  和39年から公式に発表されるようになった。現在中央競馬では2㌔単位で量られているが、公営競馬
  では1㌔単位で量られている。仕上がり具合を見る上でひとつの目安になるので気にする人も多いが、
  極端な増減がなければ気にしないほうがよいようだ。

 

肌馬(はだうま)

   繁殖用牝馬のこと。厩舎関係者の間では『この馬の肌馬は…』と使われることも多く、単に「肌」という
  のも同じ意味である。

 

パチンコ

   レース中に内側と外側から他馬にはさまれること。=パッチン

 

発汗(はっかん)

   馬が汗をかいている状態で、夏場なら普通の現象。だが、中には「イレ込み」が激しく、常に発汗して
  いる馬もいる。ちょっと馬券的には遠慮したいタイプである。

 

バックストレッチ

   向正面のこと。ホームストレッチ(スタンド前の直線)に対して使われる言葉。

 

初仔(はつご)

   繁殖牝馬が初めて生んだ子供(仔馬)のこと。

 

発走(はっそう)

   競馬などで、レースが始まる(スタートする)こと。=スタート

 

発走除外(はっそうじょがい)

   馬場に出てきてから事故を起こしたり、ゲートにどうしても入らなかったり、また発走前に暴れて馬体
  (脚部)に外傷などを負い能力を十分に発揮できないと発走委員が認めた時にレースから除外されるこ
  とをいう。装鞍所から出る前に馬の異常が発見され除外される場合は「競走除外」という。除外の扱い
  を受けた場合、その馬の単勝式・複勝式ならび連勝式の馬券は払い戻される。ただ枠番連勝式の馬券
  については1頭1枠なら全て払い戻されるが、2頭の場合は「ゾロ目」だけしか払い戻しとならず、また同
  じ枠に3頭いる場合は1頭が除外されても払い戻しはない。

 

パット

   PAT方式といわれる電話投票のこと。日本中央競馬会とPAT方式電話投票に関する約定を結んだ加
  入者が、ファミコン・パソコンやモバイルメイトなどの端末機により電話回線を使って競馬会のコンピュー
  ターに接続し、馬券の購入が出来るシステムである。また情報サーブセンターから①開催案内(当日開
  催される各競馬場の天候・馬場状態)②出馬表③オッズ④払い戻し⑤変更情報(出走取り消しなど)
  ⑥お知らせ⑦馬体重⑧競走成績の情報、が一定期間内において受けられるようになっている。

 

発情(はつじょう)

   繁殖牝馬が種付けできるときの状態で、発情はだいたい3週間目ごとに周期的にやってくる。発情時
  期でないと種付けを受け付けないため、発情の有無ははじめ「当て馬」によって調べ、発情期にあると
  見れば獣医師の診断を受け確認した上で種付けを行う。発情期間は一般に5日から7日間ぐらい続く。

 

発馬(はつば)

   スタートのこと。厩舎関係者の間では「デッパ」ともいう。またスタート時に馬が入る機具を「発馬機」と
  いい、電動式で前扉が開くように出来ており、出走馬がスターターの合図で一斉にスタートが切れるよう
  に考案されたものである。

 

馬丁(ばてい)

   厩務員のこと。

 

バテる

   力走の末、レースの終わりで力尽きていっぺんにスピードが衰える状態。オーバーペースで逃げた馬
  などによく見られる現象で、最後の直線で大きく着順を下げたりする。

 

ハト小屋(ハトごや)

   パトロールタワーのこと。

 

パドック

   下見所の項参照。牧場などでは1頭の馬を囲って放牧する地域のことも「パドック」と呼んでいる。

 

パトロールタワー

   競馬場で、馬場の外側の各コーナーやバックストレッチに立てられた鉄塔。走路監視委員によるレース
  の監視や、パトロールビデオの撮影をする場所。=ハト小屋

 

パトロールビデオ

   パトロールフィルムのこと。

 

パトロールフィルム

   レースの模様を各コーナーにある監視塔(パトロールタワー)からフィルムで撮影したもの。騎手は他
  馬を妨害することなく全能力を発揮して競走を行い、ゴールインしなければならないと定められており、
  馬の能力が発揮され、競走中インターフェア(妨害)があったかどうか、騎手の騎乗ぶりはどうかなどを
  監視するのが走路監視員で、彼らがいる所が監視塔である。パトロールフィルムは短時間で現像され、
  進路妨害などがあったと思われるとき参考とされる。競馬は全レースパトロールフィルムが撮影されて
  いる。

 

ハナ

   『ハナを切る』とか『ハナに立つ』と使われるようにレース上での先頭という意味である。先行力のある
  馬を『ハナっ速い馬』という。また着差を表すハナはごくわずかな着差で「ハナ差」とか「ハナの差」といい、
  写真判定になることが多い。

 

鼻頭(はなあたま)

   耳覆いのついていないメンコのこと。

 

鼻ねじ(はなねじ)

   鼻捻棒のこと。ゲート入りの悪い馬などには鼻捻棒を使い、鼻の先をねじ上げる。このことを『鼻ねじ
  をかける』というが、鼻は馬を押さえる急所であり、たいがいの馬はこれをかけr』あれると簡単に反抗
  しなくなる。ゲート入りに関しての補助手段としてはこの鼻ねじのほかに「耳ねじ」、「尾まわし(平行綱)」
  などがある。また鼻ねじは種付けの際、牝馬をおとなしくさせるために用いることもある。

 

馬場(ばば)

   乗馬の練習や馬術競技、または競馬などをする場所。

 

馬場状態(ばばじょうたい)

   馬場の状態は水分の含有量によって、良・稍重(ややおも)・重・不良の4つに分けられて発表される。
  芝・ダートに関わらず馬の能力発揮に重要な意味をもつもので、勝ち馬検討の上では常に注意が必要。
  『重が下手』という馬は結構いるが、足先の濡れるのを嫌う馬もいれば、滑る馬場が苦手な馬もいるし、
  また力のいる脚抜きの悪い馬場を嫌う馬など一様ではない。雨馬場は重、不良などの状態で水が浮い
  ている、または雨が降り続いたときの馬場。渋い馬場といえば稍重から重程度の多少湿っている馬場の
  こと。またパンパン馬場というのはパンパンに乾いている馬場ということで、速い時計の出る良馬場のこ
  とである。

 

馬匹(ばひつ)

   馬のこと。

 

馬匹運搬車(ばひつうんぱんしゃ)

   馬を輸送するための大型トレーラー車。内部が仕切られており、1台につき4頭まで乗れる。=馬運車・
  馬匹輸送車

 

馬服(ばふく)

   防寒や日よけのために、馬に着せる布のこと。=馬衣

 

馬房(ばぼう)

   長屋風の小屋を仕切った、馬1頭が入る部屋。=厩(うまや)

 

馬銜(はみ)

   馬に噛ませる棒状の金具で、騎乗者はこれにつけた手綱を通して馬を御している。人と馬との意思交
  流の接点ともいえるもので、馬が軽く柔らかくはみとの接触を口の中に感じた状態を『はみを受ける』と
  いう。このはみ受けのいい状態を『はみにかかった』といっている。=ハミ

 

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馬名(ばめい)

   競走馬には必ず名前がつけられ、これを馬名というがどんな名前をつけてよいというものでなく、次の
  ような制限がつけられている。①有名な馬の名称・馬名と同じである馬名、またはこれらと紛らわしい馬
  名②父母の名称・馬名と同じである馬名、またはこれらと紛らわしい馬名③すでに登録を受けている馬
  名、登録を抹消されてから5年を経過しない馬名と同じ馬名、またはこれらと紛らわしい馬名④奇きょう
  な馬名⑤明らかに営利のための宣伝広告を目的として、会社名・商品名などと同じである名称を付した
  と認められ、かつ競走馬の馬名としてふさわしくない馬名⑥10字以上の馬名。いったん登録した馬名は
  原則として変更できないが、競馬会が開催する競馬、地方競馬および外国の競馬のいずれの競走にも
  出走したことのない馬については、1回に限り、馬名を変更することができる。

 

速足(はやあし)

   トロットのこと。トロットの項参照。

 

払い戻し(はらいもどし)

   当たった馬券を現金に交換すること。またはその場所を指す。有効期限は当該レース日から60日間。

 

払い戻し金(はらいもどしきん)

   レースの確定後、当たり券と引き換えに支払われる配当金のこと。勝馬投票券100円に対する金額
  で発表される。

 

腹帯(はらおび)

   鞍の付属具で馬の胸に回して締める帯。これがゆるむと鞍ずれの原因になるが、強く締めすぎると能
  力に影響して走れなくなることもある。鞍の保定には一本の腹帯では破損した場合危険であり、鞍ずれ
  も起こしやすいのでその防止のため鞍の上から腹帯の上にもう一本の帯を締める。これを上腹(うわば
  ら)という。また馬の腹帯を締める場所を帯道(おびみち)といっている。

 

腹袋(はらぶくろ)

   たっぷりとした腹の線のことをいう。

 

馬齢(ばれい)

   馬の年齢のこと。生まれた年を0歳とし、あと新年を迎えるごとに1歳ずつ加えていく。日本では2001
  年(平成13年)より従来の数え年(生まれた年が1歳)より表記を国際基準に合わせて変更。

 

馬齢重量(ばれいじゅうりょう)

   馬齢とは馬の年齢のこと。競走馬の背負う基本的な重量で競馬施行規定の56条に定められている。
   ▼平地競走ではー。
    2歳10月まで 53㌔、牝馬 53㌔
    2歳11,12月  54㌔、牝馬 53㌔
    3歳      55㌔、牝馬 53㌔
    4歳5月まで  56㌔、牝馬 54㌔
    4歳6月から
    5歳8月まで  57㌔、牝馬 55㌔
    5歳9月以降    56㌔、牝馬 54㌔
   ▼障害競走ではー。
    3歳      57㌔、牝馬 55㌔
    4歳5月まで  58㌔、牝馬 56㌔
    4歳6月以降    59㌔、牝馬 57㌔
   となっている。この馬齢重量によるレースを馬齢戦(ばれいせん)といい、一般条件戦では見習騎手に
  減量の恩恵が与えられるレースである。=馬齢重量戦

 

ハロン

   距離の単位Furlong(ファロング)から来た和製英語。本来は8分の1マイル(201.17㍍)のことだ
  が、日本では200㍍を1ハロンとしている。200㍍の平均速度をハロンタイムといい、距離の違った競
  走を比較するときに利用される。またゴールから手前に200㍍ごとに立てられている棒を「ハロン棒」と
  いい、騎乗者はこれによってゴールまでの距離が分かる。競走においても調教でも位置や速度の目安
  となり、ペース配分やスパートのタイミングを図る一助としている。

 

輓曳競馬(ばんえいけいば)

   輓曳が重いソリを曳いて二つの山(障害)のある走路(200㍍)を走る競走。

  現在、日本国内の公営競技(地方競馬)としては北海道帯広市が主催する「ばんえい競馬(ばんえい十勝)」

  のみが行われており、世界的にみても唯一となる形態の競馬である。

 

半兄弟(はんきょうだい)

   母を同じくするが、父が違う子供たち。また、その間柄。

 

パンク

   馬が脚部を痛めて故障すること。馬の脚を車の脚回り(タイヤ)になぞらえて言われるようになった。

 

番組(ばんぐみ)

   レースのこと。

 

輓系馬(ばんけいば)

   輓曳(ばんえい)競馬や、農耕馬として活躍する重種馬または、中間種馬のこと。=輓馬

 

バンケット

   坂のことだが単に傾斜のあるところという意味でなく、障害コースにおける上がり下がりの急勾配の坂
  のこと。中山の谷は有名だし、福島の小さな丘になっているバンケットも個性的だ。

 

バンジツ

   交突(自身の左右の肢をぶつける)する馬に用いるもので、肢の腱などを保護するため管部に巻く布
  製のバンテージのこと。日本語では肢巻(しかまき)という。

 

繁殖牝馬(はんしょくひんば)

   肌馬と同じ。仔馬をとるための牝馬のことで、競走馬として能力を出し切った馬、限界にきていると思
  われる馬、また血統が良くて早く仔馬を欲しい牝馬などは牧場に上がって繁殖牝馬となる。馬主が売却
  せず牧場に預けて仔馬をとることを「仔分け」という。

 

晩成馬(ばんせいば)

   古馬になってから成長する競走馬のこと。=奥手
  ⇔早熟馬

 

ハンデキャップ

   一般には「ハンデ」といわれるもので、ハンデキャップ競走における負担重量を指す場合が多い。

  ハンデ戦は優勝劣敗の競走原理には反するものだが、各馬の機会均等化をはかるものでゴール前、横
  一線になるように馬の能力、状態に応じて負担重量を増減して戦う競走である。中央競馬のハンデキャ
  ップの事務は、ハンデキャップ作成委員(当該開催に3名以上)が担当し、普通は月曜日(日曜日に特
  別登録のある場合)にハンデが決められ発表される。またハンデ戦に登録できる資格として、そのレー
  ス以前の一定の期間内に1回以上出走していることが必要と定められている。これは馬の状態の判断
  がしやすいことと、近い成績を基準にすることで、より公正なハンデがつけられからである。こういった
  条件を逆用して、目標のハンデ戦の前のレースで勝ち負けを度外視して馬の調整に使うことを「ハンデ
  もらい(成績が上がらずハンデが軽くなることがある)」などという。

 

パンとする

   丈夫になること。故障がないこと。

 

半白(はんぱく)

   蹄のすぐ上にある白斑で、幅は脚の半周以上で全周に及ばず、長さは管の半ばに達しないもの。

 

坂路(はんろ)

   調教コースのひとつで、路盤はウッドチップで上り坂になっているもの。美浦・栗東の両トレーニングセ
  ンターに設置されているが、栗東には全長1085㍍、高低差32㍍。美浦は全長800㍍、高低差17㍍
  と異なっている。馬の鍛錬に効果があるということで、育成牧場などでも坂路コースを造っているところも
  多い。

 

パークウインズ

   中央競馬で、非開催時に他場の勝馬投票券を発売する競馬場の呼称。

 

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