SS狂の爆勝馬券法
し
仕上がり(しあがり)
競走馬としての馬体の出来具合を表す言葉。ムダ肉がなく競馬に行って能力の出せる馬体になった
とき『仕上がった』という。『仕上がりひと息』といえば完調一歩手前ということだし、『仕上がり途上』
といえばまだ仕上がっていないという意味に使われる。
仕掛ける(しかける)
騎手が馬にスパート(全速力)させること。一つのレースの流れの中からペースアップ(加速)させるこ
とだが、騎手は気合を入れるため手綱をしごいたり、ステッキを入れたり補助動作をくわえてスピードア
ップを促す。『仕掛けが早かった』などレース後のインタビューなどでよく使われるが、勝敗に直接関係
する言葉だからだ。また『仕掛け気味に追う』というのは、気合をつけながら追うという意味で使われる。
軸(じく)
競馬の投票(賭け)で、連勝式を買うとき、2着までに入る確率が高いと見込んで中心に据える馬のこ
と。=連軸・頭
軸馬(じくうま)
「連勝式(連勝複式)」で中心(軸)になる馬のこと。同じ本命馬でも勝てなくても2着は外さない
タイプで取りこぼしはあっても堅実なので大きく崩れることはなく、連勝には絡んできそうな馬のこと。
自己条件(じこじょうけん)
その馬が出走できる競走条件のこと。
自在(じざい)
競馬用語としては「自在脚質」のこと。『自在型』あるいは『自在性がある』という使い方をされるが、
先行もできるし、差したり追い込んだりも出来るということで、ペースが速ければ抑えていけるし逆に遅け
れば前に行って戦えるという近代競馬向きの脚質。『器用な馬』とか『脚質に幅がある』というのも同じこ
とで、どんな流れにも対応できるタイプで安定感がある脚質。
市場取引(しじょうとりひき)
一般には「せり取引」といわれ、公開のせり市場で売買されるためその価格が他人にはっきり分かる
ようになっている。この市場取引で購買された馬は馬名の前に「マル市」の記号がるけられている。また
中央競馬会の抽せん馬は全て市場取引で購入されている。
試情馬(しじょうば)
種付けをするとき、繁殖牝馬の発情の有無を見定めるためにあてがわれる牡馬のこと。道産子や中間
種馬、種付け頭数の少ない種牡馬などが務める。=当て馬
下乗り(したのり)
これから騎手になる騎手候補生のこと。『技術的に未熟な』という意味合いで使われる言葉で、免許を
取っていても経験の浅い騎手を指すこともある。=「あんこ」「あんちゃん」
下見所(したみしょ)
「パドック」または「曳き馬場」といわれるところで、発走の約30分前に装鞍所から入場、厩務員に
曳かれて場内をぐるぐる回る。掲示板には出走馬名、騎手、斤量、馬体重などが発表され、同時に各種
勝ち馬投票券のオッズが表示されている。ファンはここで各場の状態を観察、馬の仕上がり具合や気
合の乗り方などを確かめる。発走の15分前くらいになると騎手が騎乗しここから馬場に出て行く。
失格(しっかく)
着順を取り消されること。理由としては(1)競走能力に及ぼす薬品、薬剤の使用。(2)正当な理由なく
馬の全能力を発揮させない時。(3)不正の目的をもって前検量で計量した負担重量を負担せず騎乗し
た時。(4)他馬の進路を妨害して落馬中止させた時。(5)他馬の競走を妨害した時。(6)落馬・逸走した
時、その地点に戻らず競走した時。(7)3000㍍で5分、3000㍍を超える競走で7分以上かかった時。
(8)後検量を受けなかった時。(9)馬が不正な協定の実行に供せられた時。(10)後検量で前検量との差
が1㌔を越えた時。などで着順が確定する前に失格と決まればその馬に関する「馬券」は無効になるし、
馬主は賞金をもらえない。またレース後でも禁止薬物の使用などで失格となった場合、賞金などは没収
される。しかし、一旦着順が確定しており馬券は有効となる。
芝(しば)
競馬のコースには「芝」と「ダート」の2種類がある。日本の競馬スタイルはヨーロッパを模範にした
モノなので「芝レース」に大レースが多い。アメリカは逆で、「ダートレース」の方が多いのだ。また、
芝の種類の違いも多少あって、日本の芝はヨーロッパのものより軽いといわれている。
絞れる(しぼれる)
調教をこなして、馬体が引き締まった状態。
終い(しまい)
レースの最後という意味で、『終いが甘くなった』とか『終いでいい脚が使えた』などと使われ、
レース後の騎手の話によく出るように、直線あるいはゴール前を指す。『終い(の脚)を生かす』という
使い方もするが、この場合は馬の力を溜めて最後の直線で能力を出すということ。
斜眼革(しゃがんかく)
「ブリンカー」といわれるもので、以前は斜眼帯といわれていたもの。競争中に他馬に気を遣ったり、
物見(ものみ)をして走る癖のある馬に、レース中気を散らさず集中させるように、前方だけしか見えな
いように作られた革製の装具。斜眼革にも斜眼角度の違いから形の異なるもの、覆面につけられたも
のなどいろいろあり多種多様である。ただし、障害競走には使用を禁止されている。気性の激しい(悪
い)馬などには初めて使用したとき、特に効果がでることもある。
斜行(しゃこう)
競争中に馬が斜めに走ること。他馬の進路を妨害したり、事故の原因となることも多く、騎手が
レース中に注意義務を怠ったものとされ、軽度の場合は戒告、非常に重大なものは騎乗停止まで、
その度合によってではあるが、何らかの制裁の対象になることが多い。また、障害競走において飛越の際
に斜めに飛ぶことを「斜飛(しゃひ)」という。
写真判定(しゃしんはんてい)
接戦でゴールしたとき、肉眼での判定が難しい時に用いられる着順の判断方法。ゴールの決勝線と
呼ばれる部分では写真を撮っており、それをもとに判定する。
ジャック・ル・マロワ賞(ジャックルマロワしょう)
フランス北西部のリゾート地にあるドーヴィル競馬場で行われる伝統のG1レース。レース名は仏ジョ
ッキークラブの創設者に由来する。欧州の名マイラーが顔を揃え、芝の1600㍍で争われる。日本馬で
は、タイキシャトル(岡部)が1998年に日本調教馬として初めて海外G1を制したレース。
シャドーロール
鼻の上に着けたり、巻いたりしている羊の毛で作られた太いモール状の装具。競走馬は自分の前脚の
動き、物の影や芝の切れ目などに驚いて跳んだり、立ち止まったりすることがあり、それを防ぐため(下
が見えないようにする)の装具。
シャトルスタリオン
種付けをするために、繁殖期に北半球と南半球を往復する種牡馬のこと。
斜飛(しゃひ)
障害競走で、斜めに飛越すること。
ジャンプレース
障害競走のこと。障害レースの項参照。
馴致(じゅんち)
段々に馴らすという意味。広い意味で言えば、生を受けた馬を競走馬に仕上げていく過程は全て『馴
致』ということになる。初期の段階の馬装馴致(鞍を置いたりハミを着けたりする)に始まり騎乗馴致
(人を乗せ騎乗者の意志に沿うようにする)、調教馴致(発走を含め競走馬としての仕上げ)と進んで
いく。
15-15(じゅうごーじゅうご)
1ハロン(200㍍)を15秒平均のスピードで走る、または走らせること。14-14・13-13
も同じで調教でのペースを表す言葉。普通の「キャンター」と言われるのが1ハロン20秒ぐらいなので、
少し強めというと17~18で駆けることをいう。15-15というと馬を仕上げる上でのひとつの目安
で、デビュー前馬や休み明けの馬はこの15-15ができると最終段階の強い調教へと進んでいく。
また、使い込んでいる馬の場合は『レース間隔が詰まっているから15-15で十分だ』などと、タイム
とは関係なく軽い攻め馬という意味で使っている場合も多い。
重賞競走(じゅうしょうきょうそう)
特別競走の中でも特に賞金が高く、重要な意義をもって設けられた競走で、五大クラシックレース・
天皇賞・有馬記念をはじめグレード競走といわれるレースは全て重賞競走である。特別競走の中で第○回
と付されているのが重賞競走で、オープン馬で争われる。
収得賞金(しゅうとくしょうきん)
競走条件の○○万円とは収得賞金のことである。収得賞金は基本的には1着の本賞金および重賞競
走の2着までの賞金の合計額をいう。ただし、平成2年から平成6年までは1000万円以上は半額、
400~1000万円は400万円、平成7年以降は1200万円以上は半額、400~1200万円
は400万円が算入されている。重賞の2着賞金もこの割合で算入されており獲得賞金とは異なるもの
である。
18.75(じゅうはち.ななご)
『奇跡の血量』といわれるもので、父母を一代目とした場合、三代目と四代目に同じ祖先(種牡馬)
があると、その血量を18.75%もつ馬ができる。生産理論のひとつで『フィッツラックの18.
75%理論』といわれるもの。きわめて単純な交配方法で、現在では理論としては問題にされてないが、
近親交配の一例で走る馬も数多く出ている。日本ではコダマ(昭和35年ダービー馬)がブランドフォー
ドの18.75%ということで騒がれはじめ、意識的に交配する生産者が増えた時期もあった。
習癖(しゅうへき)
運動時や馬房内で馬の行ういろいろな癖の総称。調教や飼料の管理、馬とのコミュニケーションなど
によって矯正していく必要があるが、競走中の癖については騎手がその馬の癖を熟知して騎乗しないと
事故の原因になったりする。
蹴癖(しゅうへき)
人や他馬を蹴る癖のこと。蹴癖馬は回りの馬や人に危険を及ぼすので、トレセンや牧場では危険防止
のため、目印として尾の根本に赤い布を着け誰にでも分かるようにしている。
主戦騎手(しゅせんきしゅ)
基本的には1頭の競走馬には決まったひとりの騎手が騎乗する。その騎手のことを「主戦騎手」という。
もちろん主戦騎手が変わる場合もある。
出走停止(しゅっそうていし)
競走の公正を保つため(1)競走において他馬に危害を及ぼすおそれのあるとき。(2)調教が十分でない
とき。(発馬なども含む)(3)健康に支障のあるとき。(4)一時的に能力を高めまたは減少したと思われる
薬品・薬剤を使用した時。(5)競走に関して不正な協定の実行・不正な目的に供せられる恐れのあるとき。
などは期間を定めてその馬の出走を停止する。
出走取消(しゅっそうとりけし)
出馬投票後、出走予定馬が急な疾病・事故などの理由により、裁決委員の許可を受けて出走をとりや
めること。
出馬投票(しゅつばとうひょう)
一般登録、特別登録であらかじめエントリーされていた馬が、最終的に特定の競走への出走の申し込
みで、これによって出走馬が決まる。普通競走前日の午前10時に締め切られるが、前日発売をするレ
ース(ダービーなど)については2日前の午前9時に締め切られる。出馬投票は「でんま」と呼ばれ、
JRAが競馬場やウインズに置いている出走馬の一覧表を現在はレーシング・プログラムというが、
以前は「でんま表」といっていた。また、一度出走した馬はその施行日から5日以内に施行する競走には
出馬投票できないと定められている。
出馬表(しゅつばひょう)
各レースの出走馬と枠順の一覧表。でんまひょう
種馬場(しゅばじょう)
種牡馬を繋養(けいよう)している牧場。=スタッド
種牡馬(しゅぼば)
父馬のこと。より速く、より強い馬を作り出すためにサラブレッドの生産において種牡馬の選定はとく
に大切で、競走成績の優れた馬、血統の良い馬のみが、選ばれて種牡馬となっている。=種(たね)馬
準オープン(じゅんオープン)
オープンに次ぐクラスで、高額条件に位置する馬のこと。競走馬は競走番組上、条件別に分類されて
いてこのクラスを勝つとオープンになる馬自体を指すこともあるし、そのクラスのことを言うこともある。
馴致(じゅんち)
馬が人間の指示に従って動くように馴らすこと。初期調教ともいう。=ブレーキング
場外(じょうがい)
「場外勝馬投票券発売所」の略。=ウインズ
障害レース(しょうがいレース)
コース上に竹柵で出来た「障害」などを設置して行うレースのこと。
イギリスには「グランドナショナル」という名物障害競走があるが、その人気はすごく馬券の売り上げ、
テレビの視聴率ともにダービーより上回るという。
条件(じょうけん)
収得賞金の額によって出走に制約を設けてあるクラス。「1600万条件」など。⇔オープン
招待レース(しょうたいレース)
海外や地方の馬やジョッキーを招いて行われるレースのこと。ジャパンカップやオールカマーなど。
昇級戦(しょうきゅうせん)
勝つ事によってクラスの上がることを昇級といい、昇級してはじめてのレースを「昇級戦(昇級緒戦)」
という。=格上げ緒戦
小白(しょうはく)
蹄のすぐ上にある白斑で、幅が脚の半周に及ばないもの。
勝負鉄(しょうぶてつ)
競走馬は普段から蹄鉄を装着しているが、磨耗しないように厚いものを着けている。しかし、レースに
臨むときは薄くて軽い競走用の蹄鉄にするが、これを「勝負鉄」という。以前は鉄製のものだったが、現
在は『二ウム鉄』と呼ばれるアルミニウムの合金製のものを装着している。
勝負服(しょうぶふく)
騎手がレースに騎乗するときに着ている服。中央競馬の場合は、馬主がそれぞれ自分の色・柄の服
色を登録しており、騎手は馬主に合わせて着替えてレースに出場している。公営競馬では各騎手が自
分の勝負服(各自の色柄)を持っており、レースを見慣れると誰が乗っているかすぐ分かるようになる。
条件レース(じょうけんレース)
中央競馬は収得賞金によってクラス分けされ、条件が定められている。どのレースも広い意味での条
件レースに違いないが、オープンや新馬戦、重賞レースなどは条件レースとはいわない。『3歳○○万円
以下』など収得賞金によって条件が付けられているレースをいう。また、条件戦でも特別レースは一般
レースと分けて考えられて条件レースと呼ばないこともある。
勝利度数(しょうりどすう)
初めて騎乗した日以降、当該競走の出馬投票日前日までに、中央競馬の競走及び理事長が別に指
定する競走に騎乗して得た1着の回数のこと。
除外馬(じょがいば)
出走投票の際、出走申し込み頭数が、出走可能頭数(フルゲート)を超過した場合、一定の基準(資
格・賞金・抽選など)によって出走馬を決める。このとき出走できなかった馬を「除外馬」という。また、
出走投票され競馬場の装鞍所に入った後に、疾病や事故などによって出走を取り消す場合、出走取
消と区別して「競走除外」といい、この対象馬も「除外馬」という。同じ競走除外でも発走直前になって
取り消す場合は「発走除外」という。
ジョッキー
「騎手」のこと。あえて説明するなら、馬に乗ってレースする人。「騎手」の項参照。
じり脚(じりあし)
脚質のひとつ。決め手がなく速い脚が使えないタイプで、じりじりとしか差を詰められないというのが
語源。こういった脚質の馬は平均ペースになると粘りを発揮するが、瞬発力がないため勝てそうでいて
勝てなく、2,3着になることが多いので、単勝では狙いにくいタイプといえる。
白毛(しろげ)
馬の毛色のひとつ。白色またはほとんど白色で生まれるが、うなじや耳などに色素があることもあり、
有色毛の刺し毛班や有色班があることもある。また、眼が青色であることも多い。この毛色の発現はサ
ラブレッドでは十分解明されてない。
白旗(しろはた)
スタート時、ゲートから200㍍くらいの走路に立っている人が持っている旗。発走委員が真正な発走
でないと認めて振る赤旗を見て、この白旗が左右に振られる。騎手はこの合図を見て馬を止め、スター
トのやり直しとなる。
審議(しんぎ)
馬場内の掲示板に青ランプがついた時はそのレースが「審議」となったことを示す。裁決委員が進路
妨害や、その他の不正行為があったと見られたとき、また落馬や事故があったとき他馬との因果関係
を明確に判断できない場合などに行われる措置で、パトロールフィルムを見たり、関係者の話を聞いた
りして、そのレースの着順を変更するか否かを決める。異常がなければそのまま確定となり「赤ランプ」
がつけられるが、5着までに降着馬、失格馬があった場合は着順変更の裁決が下され、赤青の色分け
ランプがつけられる。
シンジケート
一般には共同販売を行うための企業連合をいうが、競馬の世界ではおもに種牡馬について組織され
る株主のことで、1頭の種牡馬を数十株に分けて、その保有数に応じて種付けの権利を持つことになる。
通常組まれる株数は40~50株で、1株につき1頭の種付け権利を持つ。
進上金(しんじょうきん)
馬主はレースにおける賞金の一部を関係者に支払っているお金のこと。調教師には獲得賞金(本賞
金・付加賞など)の10%、騎手・厩務員にはそれぞれ5%ずつ(障害競走に限って騎手は7%)支払う
のが普通だ。
新人騎手(しんじんきしゅ)
デビューしたての騎手のこと。「減量騎手」ともいう。=「あんちゃん」
新馬戦(しんばせん)
サラブレッドのデビュー戦のこと。夏の2歳戦から始まり3歳春の3月頃まで競走番組に組まれている。
新馬戦はその能力だけでなく競走センスも分かるため競走馬にとって重要なレースであり、馬主・生産
者など関係者は新馬勝ちをことのほか喜ぶ。
シンブーツ
輸送時などに脚部を保護するために管部に巻く保護帯のこと。
心房細動(しんぼうさいどう)
心臓発作のひとつで、競走中に発症する場合が多い。急激にスピードダウンして、骨折でも起こした
のではと見てる人に思わせる。健康な馬でも突然発症する病気で、原因も明らかでないしその治療法
も特にない。そのまま競走馬を断念するような場合もあるが、ほとんどは一過性のもので自然に治って
しまい再発もしないことが多いようだ。
進路妨害(しんろぼうがい)
レース中、斜行などで他馬の進路をふさぐこと。不正行為のひとつ。